高齢化が進む日本社会では介護業界への需要は増々高まっており、提供されるサービス内容も充実してきています。各介護施設では高齢者の状態に合わせて最適な介護サービスの提供を行っており、介護施設によって職種や仕事内容も様々です。入居型介護施設を例にとると、特別養護老人ホームの場合、介護度が重い高齢者や重度の認知症を患った高齢者が入居する形で利用します。特別養護老人ホームでは24時間体制で身体介護を中心とした手厚い介護サービスの提供を行っており、介護スタッフの多くは高齢者の体に直接触れることができる直接介護ができるよう介護資格を取得していることが多いと言えます。勤務体制には夜勤勤務も含まれることになり、高齢者の生活の場に密着するような仕事内容になります。長期入所される高齢者が多く、終の棲家となることも少なくありません。同じく入居型介護施設である介護老人保健施設では、3ヶ月から1年ほどの短期間入居をする高齢者がほとんどです。
介護老人保健施設を利用する目的は、高齢者の在宅復帰にあります。そのため多くの施設では、充実した医療ケアやリハビリテーションなどのサービスが提供されており、それぞれのサービスに精通した介護スタッフが勤務しています。介護老人保健施設では高齢者の在宅復帰を目標としているため、介護度が重くなってきた場合には退去しなければならないことがある点が特徴の一つです。
このように高齢者の介護度の状態や、将来的に目指す目標によって利用する介護施設は違い、各介護施設で提供されるサービス内容によって仕事の内容にも違いがあります。